目黒区 鷹番住区住民会議
生活福祉環境部会


  健康講座
   テーマ:人体は小宇宙? / 免疫とは?
 
1.日時 6月30日(水)
2.場所 鷹番住区センター
3.講師 医療法人社団 藤田医院院長 医学博士  藤田 実彦 先生

 6月30日に地域で親子3代医院をされておいでの、藤田医院院長 藤田実彦医師にご講演をお願い致しました。43名収容の会場に60名のお申込があり、その他当日も含め30名ほど、お断りするほどの反響でした。

 その内容を少し記します。




 『人体は小宇宙 免疫って何?』

 我々の体の基本は、神経(心の病)、内分泌(ホルモン)、そして免疫で構成されています。姿かたちは見えませんが、この3つは体にとって、お互いに連携しあって重要な働きをしています。

 良い免疫とは、インフルエンザワクチンが一例となります。良い免疫の力を借りてのワクチン療法があります。

 主役はリンパ球です。外部の侵入者(ウイルス)に対抗したり、ガン細胞という凶悪犯をいち早く見つけだし、駆除したりしています。体の細胞は60兆個もあります。

 そのうち、毎日まいにち、1兆個が死に生まれ変わりますが、そのうちの数千個に出来損ないの細胞、すなわちガン細胞ができているといわれており、その悪い免疫細胞を骨髄でつくられている白血球の中のリンパ球が押さえています。

 リンパ球は、T細胞、B細胞とNK細胞等、7種の働きの異なる細胞があります。軍隊でいえば、T細胞は陸軍、B細胞は空軍、そしてナチュラルキラーのNK細胞は警察官の役割をしています。

 リンパ球のなかでもNK細胞は数が少ないけれど、ガンに食いつき、その細胞を殺す力の細胞。でも、ストレスが加わるとその活性が落ち、NK活性が低くなり、ガンを殺すことができません。

 ストレスをなくし、免疫力を上げるには、規則正しい食事が大切であり、特にヌルヌルした食がよいといえます。

 現在、このリンパ球を-169度の液体窒素の冷蔵庫に保存して、いざという時、そのリンパ球を培養し、100億個以上に増やし、それを自分の体内にもどすと同時に、抗ガン剤と併用するという研究を続けております。

 ガンにならないようにするのが良いのですが、皆様もぜひ検診を受け、早目のガン発見をされますように。




今回の講演は、とても身近なよいお話であり、皆さん真剣に聞き入ってくださいました。スタッフ一同も充実感を覚え、終了しました。

                               鷹番住区生活福祉環境部会 高林すみ子