呼称・数寄屋造りの和風旅館
場所・完全非公開
今回は奇跡的に残された美しき和風旅館の紹介。
あなたのディスプレィに この色はちゃんと再現されているだろうか。
みぞれまじりの寒い日 ボクはこの場所にであった。
大半が木造建築のため 傷みが目立つ。
だが、これだけ朽ちた状態でも この建築からは上質が薫る。
建物の中心には 池が配されていた。
部屋入った瞬間 竹林の鮮烈な緑が目に入る。
真冬の 木造の モノクロームの世界に 緑の光が刺す。
四方に崩壊していく。
こんな場所に、こんな物件があったとは。
建物を額縁に竹林の絵を見ているようだ。
屋根が徐々に雪化粧をはじめた。
開口部を広く取った部屋には みずみずしい緑が飛び込んでくる。
小曲園や紅葉園がなくなり 趣のある旅館廃墟はもうないとあきらめていた。
そんなときに出会ったこの廃墟、とても新鮮な気持ちで向き合うことが出来た。
廃墟との出会いは きっと一期一会なのだろう。
一年後に崩壊するかもしれない。
来月 燃えるかもしれない。
あさってから解体が始まるのかも。
その儚さこそが廃墟。
親孝行と廃墟探索は健在のうちにしないと。